ブドウ科の蔓性落葉低木。日本の冷涼地に自生する。夏に黄緑色の小花を房状につけたあと、秋、黒い球状の葡萄に似た実をつける。実が生食されてきたが、近年、ワイン、ジャム、ジュースの原料として活用されている。口に含むと、野趣豊かな酸味が広がる。

椎はブナ科の常緑高木でスダジイやツブラジイ等が含まれる。本州から沖縄にかけて自生し、また、街路樹や公園木として植栽されている。6月頃穂状花をつけた後、秋に実る実は古くから食料となっている。

「秋の暮」には、秋の夕暮という意味と秋の末という意味があり、この二つの意味が混然一体になっている。
掲句は、つないだ子の手の温かさを「ちひさな温み」と感受したところがポイント。手をつなぐことで、母は幼子の手の温もりを自らの手に感じ、幼子は、自らの手に母の手の温もりを感じる。触れ合う手の温もりを通して、母子はお互いを結びつける深い絆を感じ取る。寂しい「秋の暮」に灯を点したような懐かしさと温かみが感じられる作品だ。『俳壇』2023年10月号。