蕎麦には、初夏に蒔き晩夏に開花するもの(夏蕎麦)と、立秋前後に蒔き秋に開花するもの(秋蕎麦)があるが、俳句では秋の季語。白又は淡紅色の五弁の小花が密に総状に咲く。
掲句は秩父の丘陵地を歩いたときの作品。いくつかの札所を巡った記憶もある。秋の日は西に傾いて、間もなく暮れようとしていた。雲が、一日の温もりを集約したかのように、日差しを含んでほっこりと浮かんでいた。平成15年作。『河岸段丘』所収。
kknmsgr
Δ