露は、地球上の水の循環にともなう現象。大気中の水蒸気が、夕方から夜、明け方にかけての気温の低下により木々や草に結露する。四季の中では秋に顕著に現われる現象だ。古来から、生命のはかなさの譬えに用いられてきた。
掲句は、目の前の蜘蛛の吐く糸のひかりに触発されてできた作品。林中に差し込む日差しを受けて、木や草に凝った露とともに、蜘蛛の吐く糸がきらきらと光っていた。爽やかに晴れた朝の光景だが、限りある蜘蛛の命やその営みのはかなさに対する思いもあった。令和元年作。
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