末枯うらがれは、晩秋になり、草葉が上部から、又は先の方から枯れてくること。乾いた風に揺れながら枯れてゆくさまは、秋の深まりを感じさせる。
美術展で、江戸時代の絵師伊藤若冲の群鶏図を観る機会があった。真っ赤な鶏冠を振り立てて鶏が躍り出てきそうな絵の前に立っていて、ふと、日頃身の周りにある枯れかかった草々を思い浮かべた。いつまでも褪せない顔料で描かれた鮮烈な鶏たちと、日々青みを失いつつある末枯とは、正反対であるからこそマッチングするのではないかと直感した。平成18年作。『春霙』所収。
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