朝のうちや午後、傾いた太陽が町中の通りや家の周囲に片蔭を作る。片蔭は、直射日光が届かないので、暑さの最中でもほっとできる場所だ。俳句では夏の季語。
掲句は、町中で見掛けた光景を句にしたもの。道を歩いていた女性が、それまで大事そうに提げていた荷物を町中の片蔭に置いて小休止していた。その荷物は布で覆ってあったが、どうやら猫を入れた籠らしかった。その籠を、日向を避けて片蔭に置いたところに、猫に対する優しい心遣いが表れているように思った。平成16年作。『河岸段丘』所収。
朝のうちや午後、傾いた太陽が町中の通りや家の周囲に片蔭を作る。片蔭は、直射日光が届かないので、暑さの最中でもほっとできる場所だ。俳句では夏の季語。
掲句は、町中で見掛けた光景を句にしたもの。道を歩いていた女性が、それまで大事そうに提げていた荷物を町中の片蔭に置いて小休止していた。その荷物は布で覆ってあったが、どうやら猫を入れた籠らしかった。その籠を、日向を避けて片蔭に置いたところに、猫に対する優しい心遣いが表れているように思った。平成16年作。『河岸段丘』所収。
無花果は、クワ科の落葉小高木、又はその果実のこと。晩夏初秋の頃つけた青い実は、秋に熟すと濃い紫色になり、食用になる。熟す前の青無花果は、無花果(秋季)の傍題。まだ食べるには早いが、無花果の清々しい青さ、固さが目に心地よい。

藤は、本州から九州の平地や低山の林縁に自生する蔓性樹木で日本の固有種。晩春に花が咲き終わると、長さ10~20センチのそら豆に似た大きな豆莢をつける。豆莢は緑色で硬く、ビロード状の短い毛を密生している。その果皮は熟すると木質化し、乾燥すると左右の2片に裂け、種子を飛び散らせる。芭蕉は〈藤の実は俳諧にせん花の跡〉と詠んだが、なるほど俳句には典雅な藤の花よりも、素朴な実の方がふさわしいかも知れない。

大暑は二十四節気の一つで、新暦の7月23日頃にあたる。いよいよ暑さの厳しい盛夏の時節となる。大暑の「大」の一字には、人間を圧倒するような自然の威力を感じる。
掲句は、山中の水辺に佇んでいて、ふと傍らの棕櫚に目を止めてできた作品。棕櫚が、新葉の下に枯れ色をした古葉を、蓑のようにぶ厚くだらりと垂らしていた。いかにも暑苦しい印象で、棕櫚もこの暑さに耐えて、黙って立っているように思えた。平成30年作。
北アメリカ原産のハナシノブ科の多年草で、観賞用として花壇や庭先などで栽培されている。花の香りが花魁の白粉を思わせることから、この名があるといわれる。晩夏の頃、1メートルほどの茎の先端に緋紅、桃、白などの円錐状の花をつける。別名は草夾竹桃、宿根フロックス。
