提げて来て片蔭に置く猫の籠

朝のうちや午後、傾いた太陽が町中の通りや家の周囲に片蔭を作る。片蔭は、直射日光が届かないので、暑さの最中でもほっとできる場所だ。俳句では夏の季語。

掲句は、町中で見掛けた光景を句にしたもの。道を歩いていた女性が、それまで大事そうに提げていた荷物を町中の片蔭に置いて小休止していた。その荷物は布で覆ってあったが、どうやら猫を入れた籠らしかった。その籠を、日向を避けて片蔭に置いたところに、猫に対する優しい心遣いが表れているように思った。平成16年作。『河岸段丘』所収。

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