篠竹の筍のこと。篠はイネ科タケササ類の小形の竹の総称。地下茎を張り巡らせて山野に群生する常緑多年草。入梅の頃、地下茎から細い竹の子が生じる。初めに見かけたときは膝位の高さだったのが、数日後には人の背丈を凌ぐ程になり、その伸びる早さに驚かされる。山菜として煮物や酢の物になり、その歯応えが喜ばれる。

篠竹の筍のこと。篠はイネ科タケササ類の小形の竹の総称。地下茎を張り巡らせて山野に群生する常緑多年草。入梅の頃、地下茎から細い竹の子が生じる。初めに見かけたときは膝位の高さだったのが、数日後には人の背丈を凌ぐ程になり、その伸びる早さに驚かされる。山菜として煮物や酢の物になり、その歯応えが喜ばれる。

キク科の一年草。北アメリカ中西部原産。太い茎が直立し、梅雨明けの頃から太陽のような大輪の花をつける。それは一見大きな1輪の花のように見えるが、実際は頭状花序と呼ばれ、多数の花が集まって1つの花の形を形成している。強い日差しの下で咲き盛るさまは、衰えを知らぬ夏のエネルギーそのものを思わせる。園芸種には小形のものもある。オランダ人画家ゴッホが 好んで描いた花の一つ。

火取虫は、夏の夜の火や灯火に吸い寄せられるように飛び来る虫のこと。金亀子(こがねむし)や蜉蝣(かげろう)、蛾などがやってくる。特に家の中に舞い込んだ蛾が、電球にぶつかって鱗粉を散らすさまは印象的だ。
掲句の火取虫は灯火に飛んできた蛾を詠んだものだろう。不注意で開けてあった窓から灯火をめがけて蛾などが舞い込んでくることはよくあることだ。取り立てて大きい蛾ではないが、火に近づいたとき後ろの壁などに大きな影を落としたのだ。「巨」の一字が、その時の作者の驚きをよく表している。からりとした夏の夜の解放感が感じられる作品。『俳句』2023年7月号。
ソメイヨシノは寿命が六十年とも七十年ともいわれるが、山梨の山高神代桜の推定樹齢は二千年、岐阜の根尾谷淡墨桜の推定樹齢は千五百年など、エドヒガンザクラの中には千年を超える樹齢の名木が各地にある。
掲句は、千年を超えるような樹齢の桜を想定したい。 末世は本来仏教用語で、仏法が衰え、修行もすたれた末の世のことだが、現在の地球上で生起している国家間の戦争、侵略、自然災害、個人による凶悪な犯罪などを思うとき、誰の胸の中にも末世という言葉が思い浮かぶのではないだろうか。同様に、先の太平洋戦争下を生きた人々も、明治維新前後の混乱を生きた人々も、それぞれの生きた世の中を末世と観じていたのではないだろうか。そして、そのような幾多の末世を経ながら、人の世の転変を見守ってきた桜の古木が、春になると忘れずに花を咲かせているのだ。『俳句』2023年7月号。
葛の新葉が生じて巻き葉をしているさま。また、その美しさを称える美称。玉真葛、玉葛とも。初夏の頃、葛の先の巻き葉は蔓の伸びとともにほどけて、三枚の複葉となる。なお、葛はマメ科の蔓性多年草で、日本全国の山野に見られる。繁殖力旺盛で、初秋の頃の野を覆い尽くす。秋の七草の一つで「葛」、「葛の花」は秋の季語。
