柄杓の形をした北斗七星は、大熊座の胴体から尾の部分に当たり、日本(北半球)では宵に見える位置が春に最も高くなるので、「春北斗」として春の季語となっている。春の星座の中で、最も見つけやすい星群である。なお、北斗七星の柄杓の先端の2つの星を結んだ線を柄杓の開いた方向へ5倍伸ばしたところにある明るい星が北極星。寒さが緩んで芽吹き始めた木々の間から、この星群を仰ぐとき、春の到来を実感する。

柄杓の形をした北斗七星は、大熊座の胴体から尾の部分に当たり、日本(北半球)では宵に見える位置が春に最も高くなるので、「春北斗」として春の季語となっている。春の星座の中で、最も見つけやすい星群である。なお、北斗七星の柄杓の先端の2つの星を結んだ線を柄杓の開いた方向へ5倍伸ばしたところにある明るい星が北極星。寒さが緩んで芽吹き始めた木々の間から、この星群を仰ぐとき、春の到来を実感する。

リンドウ科リンドウ属の多年草。日当たりのよい山地に生え、茎の先端に青紫色の漏斗状鐘形の花をつける。曇るとすぐ花を閉じてしまう。単に「竜胆」といえば、秋の季語。
下の写真は、4月下旬に長野県内で撮影したもの。晴れわたった日、笹を刈った後の陽だまりに咲き始めていた。

「冴返る」は、立春を過ぎてようやく春めいてきている中で、再びぶり返す寒気のこと。「余寒」「春寒」も同様の意味合いの初春の季語だが、「冴返る」は、より感覚的に捉えた春先の寒さだ。
掲句は、春先の寒さを聴覚をとおして捉えた。状況の説明や、目に映る映像等を一切省略し、「イヤホンの中の爆音」という耳に届いた音に焦点を絞ったことにより、印象が鮮明になった。ラジオで聴いているニュースの中で響いた爆音だろうか、とすれば、無辜の人々を殺傷する兵器の発する爆音か、それとも・・・などと一読想像がひろがる。いずれにせよ、この句の「爆音」には、平穏な生活を乱す不穏なひびきがあろう。『俳句』2023年5月号より。