桑はクワ科クワ族の落葉高木。近年目にする桑畑はかつて行われていた養蚕の名残だが、自生の桑の木を山野や川べりなどで目にすることも多い。春に穂状の花をつけた後、5、6月頃実が赤から紫黒色に熟れて食べ頃になる。実は多くの花が集まった集合果で、「桑苺」とも呼ばれる。正岡子規が「桑の実の味はあまり世人に賞翫されぬのであるが、その旨さ加減は他に較べる者もないほどよい味である。」(くだもの)と記しているように、よく熟した桑の実を摘み取ってその場で食べる味わいは、苺に勝るとも劣らない。


桑はクワ科クワ族の落葉高木。近年目にする桑畑はかつて行われていた養蚕の名残だが、自生の桑の木を山野や川べりなどで目にすることも多い。春に穂状の花をつけた後、5、6月頃実が赤から紫黒色に熟れて食べ頃になる。実は多くの花が集まった集合果で、「桑苺」とも呼ばれる。正岡子規が「桑の実の味はあまり世人に賞翫されぬのであるが、その旨さ加減は他に較べる者もないほどよい味である。」(くだもの)と記しているように、よく熟した桑の実を摘み取ってその場で食べる味わいは、苺に勝るとも劣らない。


バラ科の落葉低木。日本各地の低地や山地に自生し、枝は蔓状に伸びる。初夏、香りのある白い五弁の花を多数咲かせる。日本の薔薇の代表的な原種だが、濃艶で華やかな薔薇とちがい、可憐で野趣がある。果実は球形で、秋に熟して赤くなる。

「泉」は、地下水が地表に湧き出たもので、湧き出る水の量感・透明感が涼味を感じさせることから、夏の季語となっている。
掲句は、石神井公園での作品。池を巡る木道の途中に泉が湧いていて、周囲に林立する落羽松(らくうしょう)が、ベンチに憩う人を包み込むように大きな木陰を作っていた。その根の一つが、地表に浮き出たまま泉まで伸びて、爬虫類の膚のようにぬめぬめと濡れ光っていた。この樹の生への意思を、そこに見たような気がした。平成14年作。『河岸段丘』所収。
椎は、ブナ科クリ亜科シイ属の樹木の総称。いずれも常緑の高木で雌雄同株。暖地を好み、日本はアジアの分布地の北限。5、6月頃、雌雄別々の穂状花をつけ、雄花は栗の花に似た青臭い匂いを発散する。山川草木に命満ち溢れる季節が到来したことを実感させる匂いだ。

山野に自生するグミ科グミ属の落葉低木。茱萸の種類は多いが、晩春に花を咲かせ、5、6月に実が赤く熟すものを、秋に実の熟すものと区別して、「夏茱萸」という。夏茱萸の実は甘酸っぱく、幼時の追憶を誘われる。
