「彼岸」は、春分の日を中日として、その前後3日の計7日間を指す。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるが、実際は彼岸になってもそうスムーズに寒さが収まらないことは、〈毎年よ彼岸の入に寒いのは 子規〉の句にも表れている。
掲句は、築地場外市場での嘱目。男たちが塩まみれになって、鮭の鰓から縄を通す作業をしていた。折りからの寒さの中で、生き物から食材へと変貌してゆく鮭の無残な印象が心に残った。平成19年作。『春霙』所収。
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