鮠の水ひとすぢ走る末黒かな

「末黒」は、野焼きの後、草木が黒く焦げて残っている野のこと。害虫駆除や葭などの芽吹きを促すために、畦や堤、河川敷の野焼きが行われる。最近は、野焼きを禁止する自治体も多くなっているようだ。

掲句は、山梨の廣瀬直人先生(当時「白露」主宰)のお宅を訪問する前に、近くの日川の河川敷を句友と散策した時の作品。堤を越えて河川敷に足を踏み入れると、数日前に野焼きが行われたことが一目で分かるような、「末黒」の光景が広がっていた。日川は、焼野の真ん中を流れる清冽な一条の流れとして、目の前に現れた。平成22年作。


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